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ペーパーレスとは?メリット・デメリット、導入方法や事例をまとめてご紹介

2025-06-10

オフィスビルや店舗などの共用トイレや清掃エリアにおける衛生点検は、多くの現場でマニュアル化されたルーティンとして実施されています。

しかし、その記録方法については、いまだに「紙のチェックリスト」に頼っているケースが少なくありません。

1枚の点検表に点検時間や担当者の署名、清掃状況などを手書きで記入し、1日の業務が終わると紙を回収して報告書として提出、あるいはファイル保管されるのが一般的です。

一見するとシンプルで馴染みのある方法に見えますが、「慣れているから」という理由だけで続けていると、業務効率を下げるだけでなく、ミスや抜け漏れといった繰り返し発生するリスクの原因にもなりかねません。

本記事では、そもそもペーパーレスとは何か?そして、小規模な現場でも無理なく始められるペーパーレス化のポイントについて解説します。

1. ペーパーレスとは?

ペーパーレスとは、チェックリストや報告書などの紙書類を、スマートフォンやタブレット、PCといったデジタル端末で電子的に管理・運用することを指します。

近年、多くの企業が業務のデジタル化の一環としてペーパーレス化を進めており、現場では「電子チェックリスト」の導入が広がっています。

実際に、ペーパーレス化の対象となる現場書類には以下のようなものがあります:

  • 清掃・設備の点検チェックリスト
  • 作業報告書
  • 業務チェック表
  • スタッフ用マニュアル

従来のように紙で手書きし、印刷・配布・回収していた方法から、リアルタイムでデータを入力し、自動でレポートを生成するスタイルへと移行が進んでいます。

2. ペーパーレス化のメリット・デメリット

▪︎ ペーパーレス化のメリット

(1) リアルタイムでの記録・共有が可能

現場で点検した内容や要望をその場で記録・共有できるため、対応スピードが向上します。

作業者はスマートフォンやタブレットで点検結果を入力し、管理者はいつでもどこでも内容を確認・検索することができます。

(2) 紙の管理コストを削減

紙・印刷・運搬・保管にかかるコストを削減でき、文書共有や処理も迅速化されます。

業務効率の向上に加え、ESG経営の実践にもつながります。

例)A4用紙100枚あたり 約2.92kgのCO₂排出抑制 → CO₂ 1kgあたり 約0.2本分の植樹効果

(3) 点検データの保管・分析がしやすい

点検データがデジタルダッシュボードに蓄積されることで、過去の履歴を探す手間が大幅に削減されます。

日付や施設ごとにフィルター検索でき、紙の点検票のように紛失や劣化の心配もありません。

印刷・保管不要で、安全かつ効率的な運用が可能です。

▪︎ ペーパーレス化のデメリット

(1) 初期導入コストが発生する

従来の紙運用を置き換えるには、ツールの導入やデバイスの準備が必要です。

利用人数が多い現場では端末の確保が課題となる場合もあり、環境整備にはある程度の予算確保が必要です。

(2) デジタル機器への習熟が必要

手書きに慣れている方にとっては、システムへの適応に一定の時間がかかります。

高年齢層の現場スタッフにとって負担になりがちなデジタル機器の使用には、直感的でわかりやすいUIの提供が重要です。

3. ペーパーレス 化 事例

▪︎ 点検チェックリストのペーパーレス化

空港ラウンジを管理するB社では、すべての施設点検をA4用紙に印刷し、手書きで記録。帳簿として保管していました。

  • 導入前:約100名のスタッフが関わるラウンジ運営業務を一つ一つ手作業で確認・管理していたため、業務に多くの時間がかかり、すべての点検書類を整理・保管するためのスペースとコストも課題となっていました。
  • 導入後紙の帳票が不要になり、点検内容や進捗状況をリアルタイムで確認可能に。ラウンジの点検・管理プロセスが大幅に効率化されました。

▪︎ QRステッカーソリューションで業務をデジタル化

30棟以上のビルを管理するA社では、各トイレや設備の点検をすべて紙のチェック表で実施していました。

  • 導入前:1日に30件以上の点検票が手書きで作成されており、点検終了後は各担当者から報告を受けた管理チームが手作業で報告書を集計・作成していました。この報告書の整理にかなりの時間を要していました。
  • 導入後:QRコードベースのソリューションを導入したことで、現場スタッフはスマホで点検内容を入力・写真添付できるように。管理者はリアルタイムで点検状況を把握でき、点検周期に応じて自動で報告書が作成されるため、印刷や保管コストの削減に加え、集計・整理業務の時間も大幅に短縮されました。

4. 小規模な現場でも負担なく始められるペーパーレス化

1. 最初からすべてを変えず、一部の業務から始めましょう

紙の管理が難しい、または非効率な業務、複数人が頻繁に確認する必要がある業務から、優先的にデジタル化を進めるのがポイントです。

例えば、「トイレ点検表」や「日報」など、1つの帳票だけをまずはペーパーレス化してみましょう。

従来の運用方法と大きく変わる点はないか、管理者と現場スタッフ双方にとって使いやすいかを確認したうえで

紙とデジタルを併用する移行期間を設けて段階的に慣れていくことをおすすめします。

2. 初期費用が高すぎないツールを選びましょう

ペーパーレス化を進める中で、専用端末の購入など初期コストが過度にかかる場合

社内での理解を得ることや予算確保が難しくなることがあります。

サービスによって料金プランはさまざまなので、無料プランを活用しながら、自社に合ったツールをじっくり検討することが大切です。

3. 導入の目的と期待される効果を事前に共有しましょう

現場スタッフに対して、ペーパーレス化の目的や導入後に期待される変化をあらかじめ丁寧に説明しましょう。

デジタル機器の使用や業務フローの変更に不安を感じさせないよう、事前にマニュアルやトレーニングの準備をしておくことが効果的です。

5. ペーパーレス導入準備チェックリスト

1. 現場で使用されている紙業務を把握していますか?(例:点検表フォーマット)

2. 紙業務の中で優先的に改善すべき項目は何ですか?

3. 現場スタッフのITリテラシーを把握していますか?(例:ユーザーマニュアルガイド)

4. 端末(スマートフォン・タブレットなど)は既に用意されていますか?(例:Wi-Fi環境の有無)

5. 導入後の記録保存やレポート出力の目的は明確ですか?

6. パイロットテストなど、小規模から開始する計画を立てていますか?

7. 清掃・点検業務の運用基準を見直しましたか?(例:基準の明確化)

ここまで、ペーパーレスの定義やメリット・デメリット、導入事例についてご紹介してきました。ペーパーレス化は、今ある業務をひとつずつ効率的な方法に置き換えていくことから始まります。

目的に応じて業務ごとにペーパーレス化を試しながら、自社に最も適したツールを見つけてみてください!

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