スマート空港の実現を目指す仁川国際空港公社が、清掃業務においてもデジタル技術を取り入れ、管理業務の高度化を進めています。
生体認証に基づく「スマートパス」や、防疫・消毒対応の「デジタルヘルスパス」など、多方面でデジタル技術の導入を進めてきた仁川国際空港公社は、今回さらに**施設管理のデジタル化ソリューション「HADA(ハダ)」**を本格展開する方針を明らかにしました。
同公社は2021年より、空港内のトイレや清掃機器約60箇所を対象にHADAを試験導入し、デジタルによる施設管理の有効性を検証してきました。
そして、2025年下半期からは適用範囲を空港内のトイレ約1,000箇所に拡大し、本格的に運用を開始する予定です。
このソリューションを導入することで、空港内すべての清掃記録がデータとして蓄積され、リアルタイムで状況を把握できるようになります。将来的には、空港を訪れた利用者がトイレ利用時の不満や改善点を即時に送信できる仕組みも整備される予定です。
特に、従来は紙で管理していた点検表をQRコードで簡単に管理できるようになるため、清掃業務の効率性と透明性が飛躍的に向上することが期待されています。
仁川国際空港公社は「人と暮らしの価値をつなぐ(Connect Lives)」という戦略のもと、デジタル空港の実現を加速させています。
今回の施設管理業務のデジタル転換もまた、その一環として、スマート空港構想とのシナジーを生み出す取り組みとして注目されています。